FX投資戦略を立ててみよう
こんにちは、ちゃちゃ丸です。
みなさんは、FXで売買する際、
・FX投資戦略の立て方が分からないので、いつも適当にポジションを持っている
という事はありませんか?
今回は実際に私も投資をした事のあるユーロズロチという欧州ユーロ、ポーランドズロチの通貨ペアを通して、FX戦略の立て方、考え方を解説します。
日々のチャートを分析したデイトレードなどの手法ではなく、比較的初心者の方でも安心して投資できるようなリスク管理法です。
Web上でボタン一つで簡単にできるシミュレーションツールも用意しており、そのツールを使いながら分かりやすく解説していきますので、こんな感じにリスク管理するんだな、と是非理解を深めていって下さい。
ツールを使って体験する事は読むだけより理解しやすく、他のブログなどではなかなかできないと思いますので、遊びがてら気軽に試してみてくださいね。
※FX戦略の立て方を理解できるようになります
※簡単シミュレータを使ってユーロズロチの投資プランを立てれるようになります
→当ブログの投資プランも併せてご紹介します
ユーロズロチの特徴 → 売りで入る
ポーランドの経済
まずは簡単にポーランドの経済について確認します。
ポーランドは、EUに加盟してから高い経済成長率を維持しており、世界金融危機やコロナ禍でもプラスの成長を達成し、安定性を示しています。また名目GDPも世界20位程度というデータもあり、中東欧諸国では最大の経済力を誇ると言われております。
ユーロズロチの特徴
今回戦略を立てていく欧州ユーロとポーランドズロチのペアのユーロズロチですが、次の2点の理由から現在は売りで入りやすくなっています。
・得られるスワップポイントが大きい(現在ポーランドの金利が高いため)
また、通貨の特徴としては次のような点が挙げられます
・近年は欧州とポーランドの力関係からか、やや上昇傾向(欧州が強い)にある
よって、今回は上昇するのを待って売りで入る戦略を立てていきます。
FX投資戦略を立てるための3ステップ
当ブログでは、投資戦略を立てるにあたり、次の3ステップを考えます。
ステップ② 運用資金の決定
ステップ③ ①の想定ロスカットレートを満足する保有ポジションの決定
では、当ブログのプランを例に、どのようにプランを立てるのかを具体的に一つずつ説明していきます。
<ステップ①>想定ロスカットレートの決定
当ブログのプランでのロスカットレートの値
FXの投資プランを立てる上で何より重要なのがロスカットさせない事だと思っています。よって、まず想定ロスカットレートをどこにするのかを考えましょう。
当ブログでは次の通りの値としました。なぜこの値に設定したのかを解説していきます。
ロスカットレート値:5.35[EURPLN]
この時のズロチ円:33[円]
想定ロスカットレートの値を決定した理由
下の画像は、上がユーロズロチ、下がズロチ円の過去5年間のチャートです。
ユーロズロチですが、2022年3月に過去最高値を更新し5.0を超える値まで上昇しました。
この時はいわゆるリスクオフ(安全な資産に資金が集まる地合いのこと)の状態で、ユーロズロチに関してはユーロが買われ、ズロチが売られる状況でした。
この時、実際に私も売りでポジションを持ちチャートを注視していたのですが、瞬間風速的に5.0を超えてもしばらく上昇を続けたと記憶しています。
今後この過去最高値をさらに更新しないとも限らないので、この時に記録した最高値の端数を切上げた5.1をベースに、5%程度の余裕度を持たせて5.35をロスカットレートに設定します。(5%に根拠はありませんが、感覚的に余裕を持たせた設定だと思います)
ロスカットレート想定時のズロチ円のレートは?
ズロチ円のレートによってロスカットレートも変動するので、ロスカットレートを算出する時にはズロチ円のレートも設定項目として考える必要があります。
先ほどのチャート画像の下側がズロチ円ですが、枠で囲ったEURPLNが過去最高値に上昇した時、ズロチ円は逆に25円付近まで下落している事が分かります。この時の事を考えると、ユーロズロチが上昇してロスカットレートに近づく時、ズロチ円は下落する可能性が高いと想定されます。
一方、ロスカットレート算出時に用いるズロチ円は、高いレートほど安全側、低いレートほど危険側となります。ユーロズロチが上昇した時、必ずズロチ円が下落するとも限らず、また近年の円安相場も考慮して、次の通り、より安全な設定を組む事にしました。
最近のズロチ円は、平時では30円前後をうろうろしている事が多いため、ロスカットレート想定時のズロチ円のレートは、この30円をベースに10%程度の余裕度を持たせて、33円としました。
想定ロスカットレートの値についてのまとめ
上記の説明は、当ブログでの設定値ですが、絶対にここまでいかない値というわけではありません。
未来は誰にも予測できませんので、なるべく余裕をもってロスカットレートを設定する事をおすすめします。(ちなみに余裕を持つほどその分利益も小さくなりますし、逆に余裕を無くすほど得られる利益も大きくなります)
今回は、たまたま直近2022年3月に過去最高値を更新したので、過去5年のチャートを見ていますが、できれば、もっと長いスパン(例えば20年)のチャートを見て、この程度なら安全かな?と思う値を考えてみてください。正解はありません。
また、想定ロスカットレートに関しては市場動向等も含めて予想している方も多いかと思いますので、複数の意見を検索して参考にしてみるのも良いかと思います。
<ステップ②>運用資金の決定
これはご自身の運用する金額を決定するだけです。また感覚的にも分かると思いますが、資金が多いほどロスカットレートが上がり、もてるポジションも増えます。
このあたりについては、次のSTEP③で具体例を見てみましょう。
<ステップ③>①②をもとにシミュレーション。保有ポジションを決定しよう
当ブログのシミュレーションツールでは、最大6つのポジションでのロスカットレートを自動計算できます。
ここのポジション決定については、ステップ①の想定ロスカットレートを満たしていればリスクは同じなので、ご自身の好みでプランニングしてもOKです。
プランAについて
ここでは参考に、当ブログの設定例(プランAとします)をご紹介します。まず、下の画像(左側)のようなポジションを考えます。
2023年3月後半の現在レートは4.70[EURPLN]付近です。少し上の4.75から5.00までを0.05刻みにして、保有ポジション数は真ん中を厚く、下と上を薄くしました。
下のポジションはあがった時に含み損を多く抱えるのと、上のポジションはそこまで上がらずポジションを持てない事を考慮し、真ん中を厚めに設定しています。
(先月の2023年2月に急上昇した時、ポジションを4.8[EURPLN]から持とうとしたのですが、4.79あたりで下がってしまったので、4.8より少し下げた設定にしました)
運用資金を入力して「計算スタート」ボタンを押します。
すると出力結果は上の画像(右側)となり、想定ロスカットレートが確認できますので、STEP①で決定した5.35を上回るように、ポジション数や保有数量を調整し、5.35を少し上回る値になるようにします。
運用資金の調整が可能な方は、運用資金で調整して頂いても大丈夫です
これでプラン設計は完了です。
プランBについて
プランAは0.1[万通貨]単位で保有ポジションを調整しましたが、FX会社によっては1[万通貨]単位でしか取引できないところもありますので、それを想定してプランニングしました。
プランAより保有数量が少し大きくなるので、保有開始レートを気持ち上に上げています。次の表でご確認下さい。
プランCについて
細かくポジションを持つのが面倒、という方用です。
シミュレーションツールを用いる事で簡単に設定できますので、下の表で4.85で一括ポジションを持った時の設定を載せておきます。
プランA、プランB、プランCのまとめ
決済時の利益の確認
保有したポジションは、ご自身で納得できる利益がのった時に決済すればOKです。
チャートの指標であるRSIを見て判断する方法等もありますが、このブログでは、上昇して保有したポジションは現在値付近の4.7で決済するプランとします。
その時の利益、気になりますよね?これもシミュレーションツールで確認できます。
値を少し変えて再度「計算スタートボタン」を押すだけで簡単にできます。下の図で説明しますね。
プランAを例にした確認方法
上昇時の含み損の確認
レートがグングン上昇(または下落)して含み損が膨れ上がり、夜も眠れなくなった。といった経験をされた方も中にはいらっしゃるかと思います。
私も2022年3月にユーロズロチが過去最高値を記録した時は気持ち的に耐え切れず一部損切りをした苦い経験があります。FXあるあるですね。
ここで、どの値に上昇した時に、どの程度の含み損になるのかもシミュレーションツールで確認できます。先ほどと同様の方法で、値を少し変えて再度「計算スタートボタン」を押すだけで簡単にできます。
含み損の増え方も予めシミュレーションしておき、心の準備をしておきましょう。
プランAを例にした確認方法
ロスカットレート自動計算ツール【外貨ペア用】@ねむかね
今回の戦略を立てるのに使用したシミュレーションツールです。
是非遊びがてら触ってみてください。
想定ロスカットレートに近づいた時の対処法
リスクを考えた戦略を立てたとはいえ、想定ロスカットレートに近づいていった時、どうすればよいかといった疑問が出てくると思います。
その時の対処法も3点ほどご紹介しておきます。
相場次第なので正解はなく、含み損がかなり増えている状態なので精神的にきついですが、その時々で判断するしかありません。そうならないためにも、あまり欲を出しすぎず、最初の設定時に余裕をもった設定にしておく事をお勧めします。
一部(または全部)を損切りする
損切りは精神的にかなりきついですが、ロスカットされるくらいなら損切りも検討してみましょう。
保有ポジションを減らす事でロスカットレートまでの距離が遠のくはずです。結果的に損切りしなくても大丈夫だった、となっても、それは結果論なので「今回はたまたま大丈夫なだけだった」と気持ちを切り替えましょう。
両建てする
例えば、売りでポジションを持っている時、新たに買いのポジションを持つことです。
そうすればロスカットレートに近づいている時、もともとのポジションは含み損が増えていきますが、逆に追加した買いのポジションは含み益が出て、含み損を相殺する事ができます。
戦略としてはありですが、追加した買いポジション分の必要証拠金が新たに必要になったり、買いポジションの保有数、また手放すタイミングも考える必要があり、少し考える事が増え複雑になります。私個人として、一部損切りする方がシンプルでリスク管理しやすいと考えます。
資金を追加投入する
資金に余裕がある場合は、資金を追加すればその分ロスカットレートを遠ざける事ができます。
時間が経過し、現在レートが落ち着いていった時に、追加した分の資金を引き揚げれば良いです。注意する点は、資金追加してもなお足りずロスカットされてしまう事です。そうなれば、追加した資金分に対しても損失を被ることになります。
最後に
解説は以上となります。
・FX戦略の立て方(主にリスク管理)
・ユーロズロチの投資プランの立て方
は習得していただけましたでしょうか。
また、ユーロズロチについては当ブログの投資プランも参考にしてみてくださいね。